【読書】2040年｢仕事とキャリア｣年表

どうも～

ミサミサです。

ミサミサといいつつ、普通のアラサーサラリーマンです。

この記事ではおすすめの本を1冊紹介します。

【2040年｢仕事とキャリア｣年表】　　著:植田　統

【読了までの目安時間】3時間

【おすすめ度】★★★★★

【要約】

企業や転職が当たり前になった今、年功序列制度や終身雇制度用の崩壊が間近に迫っている。

ジェネラリストを育成する日本の｢メンバーシップ型雇用制度｣では個人も企業も成長できないと考え、プロフェッショナルを育成する｢ジョブ型雇用制度｣を取り入れる企業が増えているからである。

雇用制度の変更に備え、転職や企業を含めた自分のキャリアを今一度見直すべきである。

【解説】

私自身が会社に入って一番感じていることは｢大学で勉強したことが会社に入ってあまり生きていない｣ということです。もちろん、医学部など大学の勉強が直結するような職業もあると思います。しかし、就職活動を通じて理系の学生が銀行や商社に就職したり、外国語学部生が全く外国関係ない日系企業に就職している状況をを目の当たりにし、結局は会社に入ってからの慣れが重要なのではないかと思っていました。

そして、今までの会社生活を通じて、その感覚は当たっていると感じます。

本書では、古き日本企業で採用されている｢メンバーシップ型雇用制度｣とその問題点を示し、｢ジョブ型雇用制度｣に変革すべき理由を解説していきます。

メンバーシップ型雇用制度

日本の企業は新卒採用する際に、職務経験や資格ではなく学生の時の経験を重視する傾向にあります。これは、まず｢企業に尽くすメンバー｣を採用し、教育は入社後にすればよいと考えているからです。

本書ではこれを｢メンバーシップ型雇用制度｣と呼んでいます。

この雇用体系で採用された新卒社員はまず新入社員研修で横一線に教育し、定期人事異動を経てジェネラリストとして育てられていきます。

結果として、社歴(≒経験)と能力はほぼ一致するので、｢年功序列｣という制度が生まれました。

メンバーシップ型雇用制度の一番の問題点は｢プロフェッショナル｣が育たないということです。学生時代の専門知識ではなく、会社に入ってからの経験重視の働き方や、年功序列による働き意欲の低下により、より自分を高める意識を持つ｢プロフェッショナル｣な社員が育ちません。

ジョブ型雇用制度

メンバーシップ型雇用制度と対をなすのがジョブ型雇用制度です。

必要な資格を持った人を特定の仕事のために雇い、配属するという雇用制度です。

ジェネラリストとは違い専門性を必要とするため、企業から不要と判断されれば解雇される一方で、もし唯一無二の存在になることができれば賃金はうなぎ上りです。

欧米ではジョブ型雇用制度を見越し、インターンに積極的に参加したり、ＭＢＡを卒業しているようです。

自分の専門性を武器とし、よりよい労働環境を求めた若者が活発に転職活動を行っています。転職すればするほど賃金は上がっていく傾向にあるようです。

今後何が起きるか

これらの二つを比較した場合、どちらの企業が成長するかは明白であり、日本企業のジョブ型雇用制度への変更が行われることが予想されます。

そして、専門性がないが給料が高いおじさんサラリーマンは企業にとって邪魔となり、大量希望退職募集が起こると予想されます。しかし、専門性がある優秀なおじさんリーマンは引く手あまたであり、よりよい環境を求め転職できるため、結局残るのは無能おじさんリーマンなのです。

そうした日系企業に嫌気がさした若手は元々ジョブ型雇用制度を採用している外資系企業へと流出してしまいます。

最後に

【ミサミサの独り言】

私自身、がっつりメンバーシップ雇用の恩恵を受けているというのもあると思いますが、社会人になって役に立っているのは大学の勉強ではなく大学の時の遊んだ経験(飲み会や旅行の幹事)やクラブチームでの経験です。この経験は仕事応力ではなく人間として身に付けてよかった能力です。

ジョブ型採用制度ではこうした能力は軽視されてしまうのでしょうか。。。少し心配です。

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