どうも~
ミサミサです。
ミサミサといいつつ、普通のアラサーサラリーマンです。
この記事では本を1冊紹介します。
【ミズノ本】 著:村尾隆介
スポーツをしている人で、ミズノの製品を使用したことがある人
長く愛される会社を経営したい人
トップアスリートの多くがなぜミズノの製品を愛用しているのか知りたい人いませんか。長く愛される日本企業の秘密を知りたい人、いませんか。本書を読めば、ミズノが長い間トップアスリートから愛される理由がわかります!!
私自身が学生の時ミズノ製品を愛用していたから。
【読了までの目安時間】2時間半
【おすすめ度】★★★★☆
【要約】
ミズノが世界で愛される理由は、製品の良さは言うまでもないが、決して利益最優先ではなく、アスリート本人や地域に密着した顧客最優先の考え方が浸透しているためである。
いいものづくりに加え、顧客に密着した経営スタイルを貫いた結果、長期間世界で愛される企業となった。
【解説】
私自身のミズノ製品との最初の関わりは、小学校2年の時初めて買ってもらった松井秀喜モデルのグローブでした。日本を代表する野球選手であるイチロー、松井秀に加え、荒木井端の鉄壁二遊間コンビ、宮本慎也、坂本勇人、菊池涼介etc数多くの名プレーヤーがミズノ製のグラブを愛用しています。
私自身が野球経験者ということで、野球の例が多くなってしまいましたが、柔道の古賀稔彦さん、サッカーの本田圭佑さん、水泳の池江璃花子さん、ゴルフの原英莉花さんなど他の競技でも世界で活躍するトッププレイヤーがミズノ製品を愛用しています。
本書は、ミズノがなぜ長きにわたり世界中のアスリートから愛用されているのかを学ぶことができる一冊です。アスリートだけでなく長く愛される会社を経営したい方にお勧めの一冊です。
また、本書にはミズノのロゴの変遷などコアなファンが楽しめる情報も含まれており、ミズノ愛用者必読書となっています。
水野ではなく「美津濃」
ミズノは1906年に水野利八さんによって「家業」として創業されました。カタカナの「ミズノ」のイメージが強いですが、漢字で書くと「水野」ではなく「美津濃」です。これは、「ファミリー経営ではなく、才能がある人が会社を後継するべき」という意味が込められています。こうした柔軟な考え方のおかげで、「水野」から「美津濃」へ、「家業」から「グローバル企業」へと成長を遂げることができました。
スポーツ量販店との違い~提案型の営業~
大型スポーツ量販店が各地に進出し、地域に密着した町のスポーツ店や家族経営の小売店の売り上げが減少していますが、ミズノはこれらのお店を助けるべく、社内でプロジェクトを立ち上げています。これは「ミズノが創業以来これまで支えてもらった恩を返すため、ミズノの営業の力で地域のスポーツ店を助けたい」という意識で立ち上げられたものです。売り場面積や商品数では大型量販店に太刀打ちできない地域店に出向き、量販店では実現できない様々な提案を行っています。ただ利益を追求するだけでなく、顧客の利益のために様々な提案を行うミズノの営業力が見て取れます。
地道な努力~顧客、地域に密着した営業~
ミズノには「企業は社会の公器」「三方良し(売り手良し、買い手よし、世間良し)」の考え方が根付いています。社員の口癖である「利益の利より道理の理」に示されるとおり、アスリートだけでなく地域に密着し、スポーツが地域と共生できるよう様々な取り組みを行っています。(子供の運動環境が整っていないベトナムに出向き、「ヘキサスロン」を提案することでベトナムの環境改善に取り組むプロジェクトや、地方創生に取り組む山形県朝日町の健康増進プロジェクトなどです。どちらも社員が実際に現地に出向くことで実現したプロジェクトです。
また、地域だけでなくアスリート個人にも密着しています。
メジャーリーグでプレーする選手は、担当が渡米しサポートしています。移動や時差など関係なく、フットワーク軽くサポートを受ける姿を見て、他の選手はうらやましがり、ミズノと契約したがる選手も多いそうです。
難病を克服し、オリンピック室場を果たした競泳の池江選手へは闘病中に何度もお見舞いに訪れています。競技から離れているにもかかわらず気にかけていただいていることに恩義に感じた池江選手は復帰後のインタビューでミズノへの感謝を口にしています。
これらは「売るのではなく、共生」を体現化した例です。
今のミズノの知名度は利益を追求するのではなく、共生した結果なのです。
妥協なき品質へのこだわり
現在春と夏に甲子園で行われている高校野球選手権ですが、前身の大会はミズノが主催していました。戦後間もないころはボールつくり職人の減少によって、高品質のボールを提供することが困難でしたが、ミズノ創設者の利八さんは不完全なボールを大会で使用することを許しませんでした。また、地方野球人にも良質のボールをとどけるため、材料費の高騰時にもボールの値上げは断じて許さなかったそうです。
事業者としての経営努力だけでなく、職人としてのプライドも併せ持つミズノの強みの一面を見たような気がしました。
最後に
【ミサミサの独り言】
「アライバ」の愛称で有名な元中日の荒木選手もミズノのグラブ愛用者ですが、荒木選手の担当者は「このグラブ、なんかいいね」といわれ、とてもうれしかったという記事を目にしたことがあります。
「なんか」という言葉には具体性はありませんが、職人と選手にしかわからない感覚的な部分を褒められているからです。
選手に密着した結果、言葉を超えた部分でトップアスリートに認められたことはミズノの経営理念を忠実に再現した結果であり、ミズノでしか成しえないことだと感じました。
利益第一で考えている企業であれば「なんか」という抽象的な表現を受け付けなかったかもしれません。最近のビジネスではやたらと「利益」「効率化」がもてはやされていますが、長期間愛される会社に不可欠な要素がわかった気がします。
私自身は野球からは遠ざかっていますが、何かミズノのものを身に着けてないか見渡してみると、ミズノプロのネックウォーマーを付けていました。
2008年北京オリンピックの女子ソフトボール代表の上野投手がつけていたミズノのネックウォーマーにあこがれ、同じものを購入しました。購入して15年たっていますが壊れることなく使用できています。見た目もカッコよく、機能性も優れているので、アスリートだけでなく現場作業があるサラリーマンにもおすすめの一品です。
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