どうも~
ミサミサです。
ミサミサといいつつ、普通のアラサーサラリーマンです。
この記事では本を1冊紹介します。
【嫌われる勇気】 著:岸見一郎 古賀史健
周りの目線、ほかの人からの評価が気になってしまう人
周りの目線、ほかの人からの評価が気になってしまい、自分がやりたいことができない人いませんか。この本を読めば、周りを気にせず、自由に生きるための考え方が身に付きます!!
周りの目線や会社での評価を気にしてしまうから。
【読了までの目安時間】4時間
【おすすめ度】★★★★★
【要約】
生きていくうえでの問題は「対人関係の問題」に起因するものである。他者からの目線を過度に意識し、その期待に応えるような生き方はいわば「他者のために生きている」状態である。
そうした状況を避けるためには
・原因論の否定
・承認欲求の否定
・課題の分離
・「縦」ではなく「横」の人間関係の構築
を行うことが必要である。
【解説】
本書は、哲人と青年の対話形式でアルフレッド・アドラーの思想をわかりやすくまとめた一冊となっています。
アルフレッド・アドラーは生きていくうえでの問題は「対人関係の問題」に起因すると考えており、その問題に対峙するための思想方法が記されています。
原因論ではなく目的論
嫌いな人がいる場合、原因論で考えると「あの人は約束を守らないから嫌いだ」といった具合に、まず嫌いな原因があり、そのせいで人を嫌いになるといった思考法になるのが普通です。アドラーはこの考え方を否定しています。
アドラーの思考法では「あの人のことが嫌いであり、人間関係を終わらせたい」という目的があり、結果として「約束を守らない」といった面に目が向くという順番で思考が進みます。
原因論は「過去が今を決定している」という考え方になってしまいますが、アドラーは「何を与えられるかではなく与えられているものをどう使うか」を重視しています。「現在、未来」を意識する目的論で物事を考えることで人は変わることができるのです。
承認欲求の否定
我々は小さいころから、「テストでいい点をとる」「スポーツでいい結果を残す」といった具合に、頑張って他者よりも良い成果を出すことを良しとして育っており、「周りからの評価が一番大事」といった考え方の人が多いのもやむをえません。多くの企業で取り入れられている「相対評価制度」も、周りと比較したうえでの自分の評価なので、そう言った評価制度を取り入れている企業に勤めている人は嫌でも承認欲求を掻き立てられながら働くことになります。
アドラーは承認欲求を完全に否定しています。他者と比較することはつまり、周りからの目線を気にしている状態であり、自分に対し自由に生きておらず、他者のために生きていることと同じです。
本書では「自由に生きる」ということを「他者の評価を気にかけず、他者から嫌われることを恐れず、自分の生き方を貫くこと」と定義されており、自由に生きるためには承認欲求は不要なのです。
課題の分離
自分が作った資料に不備があり上司が怒っている場合、自分にできることは資料の修正であり、上司の機嫌を直すことではありません。上司の機嫌は上司にしか治せないのです。
また、上司に嫌われており不当な評価をされている場合、自分にできることは「正当な評価をいただけるよう仕事を頑張る」ことであり、上司に気に入られようとすることではありません。
このように、自分にできることとできないことをきちんと認識し、自分にできることだけに注力することを「課題の分離」と呼んでいます。
本書では課題の分離を重要視しています。生きていくうえでの問題は「対人関係の問題」に起因すると考えており、「対人関係の問題」は「課題の分離ができず、他者の課題に踏み込むことで起きる」と考えられているからです。
課題の分離に終始し他人と一線を画することは、自己中心的な人間に見られると思うかもしれませんが、そうした時は「自分への執着」を「他人への関心」に切り替えるために、課題のレベルを「個人間」から「組織内」へと上げることを推奨しています。
「自分への執着」とはすなわち承認欲求であり、自由に生きるには捨てなければいけないマインドです。
課題の枠組みを広げ、他者や組織に貢献できることは何かを意識することで、「自分への執着」を「他人への関心」に切り替えることができ、自己中心的な行動を避けることができます。
「縦」ではなく「横」の人間関係の構築
アドラーは「ほめること」「叱ること」を否定しています。「ほめること」「叱ること」はすなわち「上から目線」が含まれていることであり、相手を承服させたいという承認欲求に起因しているからです。
人の行為が他者に本当に貢献しているならば、相手を服従させるための「ほめ」は不要です。
人は同じではないが対等であり、誰もが自由に生きる権利を持っています。
何かをしてもらった時は「ほめる」ではなく「感謝」すること。これが、対等に生きていくために不可欠な要素なのです。
自分の行為が他者に貢献できたことを知るのは他者に感謝されたときであり、評価された時ではありません。(評価はどうしても承認欲求が脳内をよぎってしまうからです。)
そして、自分の行為が他者に貢献できたことを知った時、自分に価値を感じるのです。
最後に
【ミサミサの経験上おもったこと】
本書で書かれていることは真理であり、アドラーの斬新な考えにとても感銘を受けました。
ただ、33歳まで承認欲求まみれの社会で生きてしまった今、アドラーの教えを従順にこなすことはかなり意識しないと厳しいです。この本を定期的に読み返し、小さい子供と接するときはアドラーの教えを意識したいと思いました。
例えば小学校の時に塾内テストで表彰されない恥ずかしさを糧に勉強に励んでいましたが、アドラーに言わせてみれば「恥ずかしいから勉強する」のではなく、「自分の中の目標を達成するために勉強する」のだと思います。
他にも承認欲求を満たすために行動していたことがたくさんありますので、少しずつですが改善しようと思います。
(とはいえ、表彰されない恥ずかしさを胸に刻むことは同じ轍を踏まないようにする上で必要であり、承認欲求がすべて悪ではないのかもしれません。)
自分の周りにいる会社の人で、居心地がいい人はみな「社内の評価を気にしない人」(仕事ができない人ではない)なのですが、そうした人たちは承認欲求を持っていないのだと気づかされました。
私もできるだけ早く承認欲求を捨てたいです。
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